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セーラーとペッカに初めて出会ったのは、もう14年前になります。場所は、ストックホルム郊外の本屋さんでした。『セーラーとペッカ、町へいく』の表紙が、こっちを向いて立っていたのです。さっそく手にとり、ページをめくると、そこには、そこはかとなく可笑しくて、なんとも不可思議で、そしてうっすらと哀愁が漂う、それまでに味わったことのない、独特の世界が広がっていました。ズバリ、ひと目惚れでした。元船乗りのセーラーと犬のペッカという絶妙なコンビに、私の心は一瞬にして奪われてしまったのです! 立ち読みしながらも、セーラーのおじさんらしい太い声と、ペッカのちょっととぼけたお茶目な声が、港町の潮風にのって聞こえてくるような気がしてなりませんでした。しかも、もう日本語で――。
この絵本を作った人は、ヨックム・ノードストリュームさんといいます。国際的に活躍しているスウェーデンの現代美術作家です。ヨックムさんによりますと、セーラーとペッカの絵本は、2人の息子さんが小さかったころに、いっしょに楽しみながら作ったものだそうです。昨年秋、来日されたヨックムさんから直接お話をうかがって、シリーズ5冊を通して感じられる素朴な温かみは、このあたりから自然とにじみでてくるものなのだろう、と思いました。
さて、初めての出会いから14年目にして、ついに日本語版ができあがりました。ひと目惚れした私としては、シリーズ全作の翻訳に携わることができ、本当にうれしくてなりません。この絵本が持つ多面的なおもしろさを1人でも多くの人とわかちあえるといいなあ、セーラーとペッカが末長く読者のみなさんに愛されるといいなあ、と今は恋人というよりも母親に近い心境で、真新しい絵本の表紙をながめています。
(私のホームページ「菱木晃子 公式ホームページ」に関連記事があります)

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セーラーとペッカ<全5巻>
1.セーラーとペッカ、町へいく
2.いったいどうした?
セーラーとペッカ
3.セーラーとペッカの日曜日
(5月上旬発売予定)
4.セーラーとペッカの運だめし
(6月発売予定)
5.セーラーとペッカは似た者どうし
(7月発売予定)
ヨックム・ノードストリューム=著/菱木晃子=訳

対象年齢:小学初級から
定価:各1365円
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セーラーとペッカは、港町のはずれにふたりで暮らしています。どんなときもふたりはいっしょ。現代美術の作家ヨックム・ノードストリュームが描いた唯一の絵本。一見なにげない日常のドラマを、奔放なイメージでユーモラスに描きます。
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