いじめによって傷つき、登校もしなくなった私の妹は心を閉ざしてしまった。差別こそが戦争へつながると訴えかける絵本。
東京に生まれる。1951年『貝になった子ども』で児童文学者協会新人賞を受賞以来、国際アンデルセン賞優良賞、野間児童文芸賞、赤い鳥文学賞、日本児童文学者協会賞等を受賞。著書には「松谷みよ子の本」(全10巻・研究編1巻)『龍の子太郎』『ちいさいモモちゃん』『死の国からのバトン』など多数がある。2015年逝去。
函館に生まれる。多摩美術大学卒業後、イラストレーターとして活躍。『あのこがみえる』でボローニャ国際児童図書展グラフィック賞受賞。『花豆が煮えるまで』で赤い鳥さし絵賞受賞。また第一回サンリオ美術賞を受賞するなど国内外で高い評価を受ける。絵本に『わたしのいもうと』、さし絵に『夢の果て』、装幀に「佐々木丸美全集」などがある。
私は公立の中学校教師です。
この本を同僚に紹介されて読みました。
ジワジワ込み上げてくる怒りと悲しさを抑えきれず、もう次の日には教室で読み上げていました。
命って何?
いじめって何?
平和って何?
教師である私が正解を言うべきかもしれませんが、私は正解を知りません。というか、模範解答では埋め尽くせない疑問がこの本からは生まれてくるのです。
子供たちも私と同じようで、その感じた痛みをどう表現したらいいのかわからず、涙目になっていました。
今、いじめの問題が大きく取り上げられていますが、特効薬なんてありません。
でもこの本を読むことで、純粋な子供たちの心にいじめの非情さを伝えることはできます。
私は多くの先生方にこの本を読んでいただき、多くの児童生徒たちに紹介され、少しでもいじめが減少してくれればと願います。
(読者の方より)
小学校で絵本読み聞かせをしています。「いじめ」の本当にあったお話、よみはじめるとシーンとなり、悲しそうな顔になります。作者の思いがそのまま大勢の子どもたちにひびきます。このほんを知って書店に注文しました。(60代)