いつもいっしょに遊んでいたなかよしの友達が、突然遠くへ行ってしまいました。男の子は寂しくなって、探しにでかけます。川を泳いで渡ったあと、星空の下で眠り、山や草原をこえて、森をとおりぬけ……ついに再会をはたします! 旅の途中の風景が、抽象画のような絵であざやかにえがかれます。男の子と女の子の友情がほほえましい絵本です。
1967年アメリカのミシガン州に生まれ、ニューヨーク州のコルゲート大学で英米文学を学ぶ。卒業と同時に来日、日本語での詩作を始める。詩集『釣り上げては』で中原中也賞、『日本語ぽこりぽこり』で講談社エッセイ賞、『ここが家だ––––ベン・シャーンの第五福竜丸』で日本絵本賞を受賞。絵本に『くうきのかお』『さがしています』、翻訳絵本には『ホットケーキできあがり!』などがある。
本書の巻末には、作者カールさんの3歳の頃の写真が収録されています。カールさんが幼少期をすごしたニューヨーク州で、幼なじみの女の子といっしょに撮った写真です。その後、カールさんはドイツに引っ越し、女の子と離ればなれになってしまいました。
そんな思い出をもとにつくられた本書でしたが、なんと刊行後に思いがけないことがあったそうです。なにがあったのかは……ぜひ絵本のあとがきをごらんください。