「ぼく、おおきな 木が ほしいなあ。」
かおるが考えた大きな木には、りすや小鳥がすんでいます。とちゅうには、ホットケーキを焼けるようなコンロがついた小さな小屋があり、上のほうには、遠くの山まで見えるすてきな見晴らし台もあります。春、夏、秋、冬、この木の上で、どんなふうにすごそうかな?
男の子のどこまでもふくらむ想像を読者もいっしょに楽しめる、夢いっぱいの絵本。
1928年、神奈川県に生まれる。児童文学の第一人者として活躍し、毎日出版文化賞、厚生省児童福祉文化賞、野間児童文芸賞、巌谷小波文芸賞、エクソンモービル児童文化賞、赤い鳥文学賞など数々の賞を受賞している。著書に「コロボックル物語」シリーズ(全6巻)、「佐藤さとる全集」(全12巻)、『おおきなきがほしい』『おばあさんのひこうき』『本朝奇談天狗童子』ほか多数。
私自身も想像(空想)するのが大好きな子供だったので、かおるの気持ちに共感でき、わくわくしながら読みました。村上勉さんの絵もていねいに細かいところまで描きこまれていて、説得力があります。大人になって忘れかけていた子供の時の気持ちを思い出せるようなお話でした。40年以上読み続けられている理由がわかりました。(8歳・ご家族より)
子どもにもお二人の作品を読んでほしくて購入しました。自分の木というのが子どもにはうれしいようで、自分もひみつの部屋がほしいと言っていました。カラスの数をかぞえていました。(5歳・ご家族より)
生協の本の紹介で見つけて購入しました。心の隅で忘れられていた子どものころの自分が突然、目の前にドカンと現れた気持ちになりました!「コレコレ、この人たちの本で私は育った!」と大きな声で叫びたくなる心境でした。空想家だった私は、私の心のなかをそのまま文章と絵にしてくださっているお二人の本に図書館や書道教室の廊下にあった本棚の前で釘付けになって読んでいたのでした。(50代)